全部一人でやった!私の笑える失敗談_大百科事典|ゴニョ研

2017年10月15日笑える小話と家族のエッセイ

ガッツかよめです。私の人生は、幼い時から失敗の連続。失敗談だけで百科事典ができるほどです。

しかし、人一倍ガマン強く、根性はあります。普通の人なら、やめておこうとすることを、力技でやってしまうことが多い。だから、娘の描く私の似顔絵には「ど根性」という鉢巻が巻かれているんです。

今日は、皆さんが元気になる失敗談を「ど根性」でお届けします。

【あ】あっという間に落ちていった女子高生

忘れもしない。高校生の時、ホームで一番前に並んで電車を待っていた。
席を確保しようと我先に乗り込む人、人、人。
その波に押され、私の片足は太ももまで電車とホームの間に落ちてしまった。
痛いのなんのって!
可哀想な私をよけて乗り込む人々。

人間不信に陥りつつ、自力で這い上がり、その電車に乗って登校した。
しかし、この日は、さすがのど根性も痛みには勝てず、体育の授業は見学した 。

夫からのコメント1

お、珍しく自分のせいじゃないね!

これは、同情するわ。

【う】運動神経がないにも、ほどがある

高校3年の時には、体育のハンドボールの試合中に、ボールを持っていたわけでもなく、パスを待っていたわけでもなく、もちろんボールを奪おうとしたわけでもなく、試合のメンバーとは思えないほどタラタラと、ボールの行方に無関心に歩いていて、ひどく足をねん挫した。

当時、地下鉄と電車を乗り継いで通学していた私は、登校不能となった。
体育の教師は受験生に授業中にケガをさせたことで教頭に叱られた、と私に文句を言いに来た。

「どうしてケガしたんだ? 俺にはさっぱりわからん。」

「すいません、私にもわかりません。」

「よく思い出してみろ。」

「ごめんなさい、やっぱりわかりません。」

夫からのコメント2

真剣に試合に参加していたら、きっと周囲を巻き込む大惨事になっていたに違いない。タラタラしていて良かったと思うぞ。

先生、お疲れさまでした。

【て】テレビ局もビックリ。こりゃ、ヤベーわ!

市民運動団体に勤めていた時に、事務所がテレビの取材を受けた。私はただの電話番だったが、カメラマンが近距離で私を撮っていた。

アナウンサーかと思うような美声で応対し、我ながらなんと滑らかな滑舌と思っていたら、その瞬間、私の座っていたキャスター付きの椅子も滑らかに床を滑り始めた。私は受話器を持ったまま、椅子から滑り落ち床に尻餅をついたのである。

カメラマンが「あっ、やべ」と言っていたのを、私は忘れない。

夫からのコメント3

これは!マジでヤベーね。

NPOの職員には変な人が多いから、テレビ局もそこんとこ注意しないといけないとも思うな。

【じ】自転車で工場の壁にぶつかって7針も縫う!

数年前には、自転車で通勤途中に工場の壁にぶつかった。その壁に何か釘のようなものが突き出ていて、腕を7針縫った。

これを人に説明するのが本当に大変だった。労災申請の書類に、ケガした顛末をなんと書いたら良いかわからないから来てほしいと言われ、勤めていた病院の総務課に行った。

「えっと、なんで壁にぶつかったんですかね?」

「よくわからないけど、自転車に乗っていてバランスを崩したんです」

「何か、バランスを崩すようなことがあったんですか?」

「あ、傘を持ってました」

「ああ、傘さしてたからバランスが崩れたんですね?」

「いいえ、さしてません」

「・・・何でですかね?」

夫からのコメント4

なぜ工場の壁にぶつかったか、オレはわかるぞ。

自転車に乗っていたら、工場がぶつかってきたんだよね。

【ね】猫ともみ合いして血だらけ!?

猫を飼い始めて間もない頃のこと。

玄関から外へ飛び出した猫をつかまえようとして、猫と玄関でもみ合い、血まみれになった。私は病院で処置してもらったが、高校生だった娘は、血まみれの玄関を掃除するために学校へ電話し、大人びた口調で言った。
「すいません、○○の母です。いつも大変お世話になっております。今日○○は風邪で、ちょっと具合が悪いので遅刻します」
あとで見事な声色だとからかったら
「じゃあ、母親が玄関で猫と格闘し、玄関が血まみれだから掃除していくので遅刻しますと言やあ良かったのか?」
とすごい勢いで叱られた。

夫からのコメント5

猫も怖かったんだね。

オレも、あんたが怖いなって思うとき、何度もあるもん。

【わ】私の人生を変えた車止め

1月のある寒い日、19時45分の電車を目指して私は職場を後にした。残業続きの毎日。家では、連れ添って30年の夫と、28歳の娘が、私の帰りを待たずに食事をしようとしていた。私は早く帰って家族と食卓を囲みたかった。

あたりは真っ暗。勤務先の病院から最寄駅まで走ると6分。普段は歩道を通るが急がないと電車に乗り遅れる。駅前に最近できたコインパーキングの中を華麗に走り抜けた…つもりだった。

ゴンッ!って、何の音?

何かが違う。自分の体が一瞬宙を舞うのが分かった。

ゴンッ!!

やけに大きな音がした。何が起こったのか分からなかったが、左膝が強烈に痛い。金属の大きな車止めが目に入った。ああ、これにつまずいたのか。

最新式のコインパーキングは後方車輪用の車止めだけでなく、前方車輪用のそれもある。察するに私は、後方車止めにつまずいて宙を舞い、前方車止めの上に落ちて膝を強打したらしい。

何とか自力で立ち上がり、小走りで電車に乗った。ふと膝を見るとズボンが破れ、血が出ている。隣の人が怪訝そうに私を見てきた。どう考えても怪しすぎるおばさんである。

痛みをこらえながら階段を上り下りし、乗り換えの駅で薬局に寄った。薬局のお兄さんに傷を見せると、「そんなもの見せたらいかん」と言いたげに顔をそむけ、出血を吸収する高機能の絆創膏の箱を私に押し付けた。

もっと顧客満足度を意識して働いて欲しい。おばさんだから冷たくされるのだ、と悲しくなりながらレジの行列に並び、絆創膏を買った。

夫からのコメント6

おばさんだからじゃない、と思う。

最近の薬局では、傷口見せる人は少ないんじゃないかな。

今度おなかが痛くなったら、薬局に行ってポンポン見せてみようかな?

まさかの診察結果が!

家へ帰ったが、痛い。痛すぎる。床に就いたが痛くて眠れない。痛みにうめきながら近くの病院に電話したら当直は整形外科医ではなかった。受診は朝だ。

夜が明けて、娘に付き添われ病院へ。

医者は、私の膝をさわり、「パンパンですね」と言った。膝は腫れ上がり、夫の腹のようである。注射で溜まった血を抜き、レントゲンとCTを取り、膝蓋骨骨折だと診断された。

そりゃあ痛いわ骨折だもの!!

ギプスで太ももから足首まで固定され、ギプスカットは1か月後との宣告をうけた。

夫からのコメント7

車止めにつまずいて、全治2か月なんて…。

正直、信じられない気持ちでいっぱいでした。

夫は重症であったことに驚きつつも、さも面白そうに言った。

「あんたは今後、走るのは禁止な。」

車止めを見るたびに「あ、そこ、車止め。気をつけて。」とニコニコしながら言う。

(私の場合)急ぐのはよくない!

20年ほど前も帰宅途中にケガをした。その日は娘の誕生日で、早く帰ろうと自転車を飛ばしていたら前から来た自転車と衝突した。私は歩道を数メートル、前歯でスライディングした。前歯は折れ、上唇は超特大のフランクフルトソーセージのようになった。

それにしても、やはり急ぐのはよくない。

夫からのコメント8

あの時は、本当にビビりました。

家に帰ってきた時、何が来たかと思いましたもん。

退職の決断

家族は、私がまた転ぶことを常に恐れていた。家族の心配をよそに、時間をかけて料理を作ったり、好きな文章を書いたり、ピアノを弾いたり本を読んだり、……。私の生活は、充実していた。

仕事をしていた頃はとにかく忙しかった。朝7時前に家を出て毎日12時間走り回っていた。20年続けた言語聴覚士はやりがいがあったが、もっと家族の時間も大事にし、新しいことにも挑戦したかった。このようにして私は、車止めにつまずいたことで辞めることになった。これからは急がずに生きていきたい。

真央ちゃんと同じ、左膝損傷で引退である。私の車止めでの華麗なジャンプに県民栄誉賞を下さい。

もうケガをしないよう、「安全第一」が私のスローガンです。

夫からのコメント9

「安全第一」って、あんたは工場か?

それにしても、車止めで人生を変えるなんて、なかなかできることではないと思います。

私の失敗談は、まだまだ人生が続く限り、更新されていきます。
詳しくは、笑える小話230本超!40歳以上の頑張るあなたに!更新中!で、ご覧ください。

最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

お疲れ様でした。