箱根2泊3日のんびり観光記・アラカン夫婦珍道中|ゴニョ研

2020年2月22日大人の旅


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2020年2月13日(木)〜15日(土)に、夫と2人で箱根旅行に行ってきました。

50代ともなると、別に夫婦で旅行なんて行きたくないって人が多いみたいですね。

夫婦でもあまり共通点がないとか、一緒にいてもおもしろくないとか、会話がないとか…。

うちも、夫は私より断然猫と仲良しです。

2泊以上の2人きりの旅行なんて、新婚当時以来でしょうか?

でも、旅行はとっても楽しくて、また行きたいなとつくづく思ったんです。

そこで、私たちの珍道中をご紹介してみようと思います。

箱根のんびり観光旅行・50代夫婦のほのぼの旅日記

第1日目|強羅のおもしろカフェ〜ポーラ美術館〜金谷リゾート箱根

第1日目のルート

1日目の観光ルートは、こんな感じです。

名古屋→小田原→強羅(ごうら)のカフェ→ポーラ美術館→仙石原(せんごくはら)・金谷リゾート箱根宿泊

地図上の赤いピンが立ち寄った場所です。
このピンをクリックすると場所の名前や詳細が見られます。
2本指で触って、指の間を押し広げると拡大し、狭めると縮小します。
1本指で動かすと表示区域を変更できます。

そもそも、私たち、これまで旅行というと、1泊でそれも近場ばかり。
そして宿だけにいて、すぐ帰ってくるということが多かったんです。

ほとんどの時間を宿でボーッとして過ごします。

だから、旅程なんてのを、立てる習慣がないんです。

今回も決まってるのは宿だけ。

小田原駅前の鮨屋で昼飲み

そんな習慣だから、名古屋から小田原までの新幹線の切符も取っていなかった私たち。

座席が並びで取れなかったんです。

とはいっても、新幹線を降りて並んで歩いていても、そんなに話はしない。

あっ、駅で夫が自信満々に反対方向へ歩いて行った時は、しゃべりました。

ガッツかよめ

そっちじゃないって!

でも、富士山を見てはしゃいだり、必死で写真を撮ったりするのは、なんか旅らしくてウキウキしました。

さて、お昼ご飯。
小田原駅前にある、地魚を握ってくれる天史朗寿司(てんしろうずし)へ。

狭い1階は満席で、2階へもお客さんを案内していました。

鮨屋って一見(いちげん)さんは高くつくみたいな、気取ったお店もありますが、天史朗ちゃんは、とっても庶民的なところがいい感じですよね。

夫は上にぎり、私は地魚鮨。
アテはゲソの塩辛。

ネタは新鮮で、シャリもまあまあ。
ここは地元の常連さんも多いお店で常に満員とか。
地魚で旅の気分を満喫できました。

強羅の急勾配にやられたシニア夫婦はカフェで休憩

さて、本日のお宿は仙石原(せんごくはら)ですが、強羅まで迎えにきてもらえます。

本来なら、小田原から箱根登山鉄道で強羅に行くところなんですが、台風19号のために線路が流出するなどの被害があり、登山鉄道は運休中。
代行バスで上強羅入り口まで向かい、そこから歩いて強羅へ行くことにしました。

ところが、上強羅入り口でバスを降りた途端、ムッチャ急勾配の坂道の連続。

いやあ、下りとはいえシニアにはきつすぎる。

周辺は別荘や高級そうなリゾート施設ばかり。
もうだめだ、と思った瞬間、現れた美術館。

やった、入ってちょっと休憩しよう。

「えっ?」

しょうがないので、またも坂道を下り続け、やっと1軒のカフェを発見。

箱根写真美術館の中にあるプレジール・ドゥ・ルフ
テラス席がたくさんあるけれど、店内は狭くてお客さんは私たちだけ。

ローズヒップティは、人生最高のおいしさで、しかもポットでたっぷりあった。

もう、これだけで幸せ。

落ち着いてよく見ると、ここ、面白いものだらけなんです。

フランスまで出向き、骨董市で買い付けているとか。
アンティークもいっぱい。

夫は普段あまり人と話をしないけれど、お店の人と楽しそうに話していました。

夫はアンティーク好きだから、偶然こんなお店に入れて良かった。

で、テーブルクロスを買っちゃいました。

夫と私、普段、そんなに一緒に買い物しないので、
「どっちがいい? これ、和食にも合うかな?」
「僕はこの柄が一番好き」
なんて、なんでもないやりとりをするのが、とっても楽しかったです。

ポーラ美術館でシュルレアリスムを堪能

さて、強羅から宿のお迎えの車に乗り、今夜のホテル、金谷リゾート箱根に到着。

チェックインして、荷物を置いたら3時半。
さてどうしよう?

前から行きたかったポーラ美術館は、宿から車で5分、歩いても15分くらい。
でも、なけなしの体力は強羅の坂道で使い果たしたので、これ以上歩けません。

そんな話をしていたら、「ポーラ美術館までお送りしましょう」とホテルの方。

やったね。

ポーラ美術館は、冬の森の中にひっそりと佇んでいました。

『シュルレアリスムと絵画ーダリ、エルンストと日本の「シュール」』

という企画を開催中。

シュルレアリスムとは超現実、つまり現実には起こり得ないことをテーマに表現する芸術。

「車止めにつまずいて骨折したのは、あなたにとって一種のシュルレアリスムの表現だったのね」
と夫。

そうなんですよ、私、車止めにつまずいて膝蓋骨骨折になり、1ヶ月ギプスをしてたんですね。
もう3年も前ですが、一生言われますよね。

ガッツかよめ

これから私のこと、ダリって呼んで

夫ポンポン

ダリってダリ(誰)?

アラサー娘

…。

ダリは、シュルレアリスムの代表的な画家です。

ポーラ美術館では、魅力的な企画展が次々に開催されます。

コレクションも豊富で名作が多いみたい。

ポーラ美術館のコレクションの中心をなすのは、おもに19世紀フランスの印象派絵画から20世紀の絵画を中心とする西洋絵画と、明治から昭和にかけて日本で制作された油彩画です。

ポーラ美術館HP、展覧会スケジュール 、2019年、ポーラ美術館の名作絵画

私が行ったときは、モネの睡蓮やルノアールの少女像などの展示も見られました。

広大な敷地にオブジェが点在する遊歩道もあります。

レストラン、カフェ、ミュージアムショップと館内施設も充実していて、1日中でも楽しめそうです。

高級すぎて緊張する金谷リゾート箱根

ポーラ美術館から、再びホテルの車に乗って、金谷リゾート箱根へ。

日が暮れかかって、お庭がライトアップされました。

ここは、経済人としても趣味人としても名を馳せた、「ジョン・金谷が愛した箱根の森の別邸」をコンセプトにしているホテルなんです。
ホテルの外観、内装、家具、調度品、壁に飾られた絵、アメニティからパジャマに至るまで、みんな格調高く、センス抜群。

スタッフのサービスも一流です。
ちょっと椅子から立とうとしただけで、駆け寄って椅子を引いてくれますし、フロントには24時間スタッフがいて見張って、いや、見守ってくれます。

そして、お食事はレストランで。
われわれ高齢夫婦のいつもの旅行では、お風呂の後、だらんとした浴衣とか館内着で食事処へ行くのが常です。

「ドレスコードはございませんので、そのお洋服で結構です」

とのホテルスタッフのお言葉に

「まあ良かったわ」

と思えるわけがありません。

「え〜〜? 風呂の後に洋服着るの〜〜?」

って思っちゃうわけですよ。

というわけで洋服着て、ちゃんと靴履いてレストランに行きました。

これが本日のメニュー。

何のことやら…。

わかるのは「お造り」だけです。

食前酒は「ティオ・ペペ」というシェリー酒、その後りんごのカクテル。

実はこれが一番安かったんですよ。
ワインが高くて高くて…。
1番高いワインは1本10万円以上でした。

そして、お食事。

とにかく器も料理もセンス抜群。
息を飲むような美しさ。
もちろんお味も絶品です。

これはお造り。
そしてお肉料理がこちら。

前菜ではなく、メインディッシュですよ。

ジョン金谷さん、胃が小さかったんですね。

強羅の急勾配はよほどキツかったと見えて、夫はこの夜、むこうづねがつったそうです。

第2日目|大涌谷〜箱根神社〜海賊船とロープウェイ〜強羅白檀

第2日目のルート

2日目の観光ルートは、こんな感じです。

仙石原(金谷リゾート箱根発)→大涌谷→箱根神社→箱根町港→箱根海賊船乗船→桃源台港→箱根ロープウェイ乗車→早雲山→強羅(強羅 白檀宿泊)

2日目は観光地巡りをしようということになりました。

でも、自動車通勤で休日だって完全インドア、1日平均50歩くらいしか歩かない夫と、車止めにつまずいて骨折するような妻。
山道なんて、歩けるわけがありません。

おまけに路線図にめっぽう弱い2人。

乗り換えごとにストレスを感じ、大げんかが起こりそう。

これはもう観光タクシーしかない。

そうだそうだとルンルンでホテルスタッフにお願いしました。

夫「そうだなあ、朝10時から午後3時くらいまでで」

スタッフ「承知いたしました」

後から値段を聞いてびっくり!!

1時間7,260円!

5時間なら4万弱ですよ。
むりむり〜〜〜。

2時間にしてもらいました。

ノリノリすぎるタクシー運転手にやられたシニア夫婦は甘酒屋で休憩

ところが、この観光タクシーの運転手さん、Iさんが、素晴らしかった。

最初に彼がくれた名刺がこれ。

Iさんいわく、「私の手作りです」

これが印刷屋の仕事だったら驚きです。

Iさんは、もっと運転に集中しないと危ないと思うほど、しゃべるしゃべる。

最初に行ったのは、硫黄の匂いが立ち込める大涌谷(おおわくだに)。

富士山もきれいでした。

その後、箱根神社へ。

ここは杉の大木が圧巻でした。

私ガッツかよめ57歳、全くお呼びじゃないけど、

子宝に恵まれるという「安産杉」もお参りして、

次は江戸時代初期に植えられた400本の杉が残る杉並木へ。

この道を江戸時代の人がワラジを履いて杖をつき、かさをかぶって歩いていたんですね。
時代劇の1シーンみたいに。

運転手さん曰く、「若い運転手なんて全然勉強しないから、こういうとこへお客さんを案内できないんですよ」

なるほど。

一つ一つの名所旧跡をとびきり詳しく解説してくれて、それにまつわるおもしろいエピソードも話してくれる、Iさんのような人には、滅多に巡り会えないかも。

でも、この「若い運転手さん〜」というのを2時間で20回くらい聞いたので、6分に1回はこれを言っているということですね。

この絶景もIさんのお手柄。

高台から見える芦ノ湖と、遠くで雪をかぶる富士山が素晴らしい。

Iさんのお話の中で、よく覚えているのは、三大仇討ちの一つ忠臣蔵にまつわるエピソード。

四十七士の一人大高源吾が江戸へ向かう途中、ヤクザ者の国蔵という馬子にからまれました。
討ち入り前夜に揉め事を起こしては大変と、源吾はじっと耐えたため、調子に乗った国蔵に詫び状まで書かされてしまいます。
後日、討ち入りがあり源吾が赤穂浪士の1人であったことを知った国蔵は、源吾を手厚く弔い、毎年欠かさず墓参りをしました。

源吾が国蔵にからまれたかもしれない甘酒茶屋がこちら。

甘酒も飲んできました。
私たちはヤクザ者にはからまれませんでした。

箱根には有名な関所がありました。
Iさんによれば、その昔、幕府は江戸の情報が他の地域に漏れるのを大変恐れていて、関所の取締はたいそう厳しかったそうです。

江戸での奉公が辛くて伊豆の実家に戻ろうとしたお玉ちゃんが、通行手形を持っていないために処刑されてしまいました。このお玉ちゃんが祀られているのが、こちら。

お玉ちゃんが色っぽくてクラクラしました。

このほのぼのした山は二子山です。

ハコネコメツツジという白い可憐な花は、ここにしか咲かないのだそうです。

あっという間に2時間が過ぎ、箱根町港でIさんとお別れです。

どうということもない海賊船とロープウェイにやられたシニア夫婦は宿に期待

さて、ここから海賊船に乗って桃源台港まで。

海賊船はね、まあ、どうということはありません。
本当に海賊がいたりしたら面白かったんですけどね。

すぐ着いちゃうしね。

で、桃源台でお昼ご飯を食べようとしたんですが、なんか物寂しいんですよ。

縦書きなんだか横書きなんだかはっきりしないのれんがいい味出してるけど。
この桃源台港は、夏は釣船で賑わうのかもしれません。

でも、その日の朝の漁でとれたワカサギを出してくれるという、おそば屋さんを見つけました。

ワカサギの天ぷら満載のおそば。

抹茶塩でいただくワカサギの天ぷらは最高でした。

さて、今度はロープウェイで早雲山まで行きます。

ロープウェイもね、どうということはないんです。

まあ、景色はいいんですけど絶景というほどでもないし。

大涌谷の様子はなかなか見応えはありましたけどね。

やっぱ、温泉は見るもんじゃなくて入るもの。

さあ、早雲山(そううんざん)に到着。

ろくでもない写真でごめんなさい。

今日のお宿は、強羅白檀(ごうら・びゃくだん)。
お宿の方に早雲山まで迎えに来てもらいました。

お香が落ち着く強羅白檀・モーニングシャンパンでベロベロ

高貴な香りで心を落ち着かせたり免疫力を高めたりする効果もあるという白檀。
その白檀をコンセプトとした旅館が強羅白檀です。

入った途端にほっとするような落ち着ける宿でした。

お部屋にも露天風呂があったんですけど、

大浴場にも行ってみました。

そうこうしているうちに晩ご飯。
お食事の部屋は寝る部屋とは別ですが、個室でした。

晩ご飯は懐石料理。

次々に運ばれるお料理は、どれもきめ細やかな心遣いにあふれていました。

見た目もお味もほっとするお料理が多くて、本当にくつろげました。

ロビーには暖炉がともり、アルコールもノンアルコールもいろいろな種類の飲み物が自由に飲めます。

このロビーは24時間開いているので、翌朝は大きな窓からの朝焼けを楽しみました。

フリードリンクのハーブティがおいしいんです。
飲みながら読書していたら、夫に「あんた、そんな本読まなくても、もう十分持ってる」と言われました。

そして、朝食の前にはモーニングシャンパンのサービス!

朝からベロベロです。

第3日目|彫刻の森美術館

第3日目のルート

3日目は、もう帰途につく日。

ルートはこんなです。

強羅 白檀→彫刻の森美術館→箱根湯本→小田原→名古屋

朝、お宿の車で彫刻の森美術館まで送っていただきました。

彫刻の森美術館は、屋外にも巨大な作品があるんです。

中には、子どもが中に入って遊べる作品もありました。
身長153cmの夫は「俺はきっと大丈夫」と言っていましたが、対象年齢は小学生までのものが多かったですね。

夫はお腹周りも153cmなので、子ども用遊具のどこかにはさまって抜けなくなりそうです。

もちろん私は、多分夫も、作品の芸術的価値なんてよく分かりません。

でも、何も考えずに見ていると、何だか引き込まれるような、心をつかまれるような、そんなものもいくつかありました。

ピカソ館もあって、多くの陶芸作品が展示されています。

ピカソが陶芸を本格的に始めたのは、なんと66歳。
最後のパートナー、ジャクリーヌと結婚したのが、80歳。

ガッツかよめ57歳、人生、まだまだドラマチックなことが起こるかもしれないし、新しいことにだって挑戦できる。

アラサー娘

もうあんたの歳は覚えたから。

勇気がわいてきました。

夫ポンポン

勇気も毒ももう十分!
あり過ぎ!

彫刻の森美術館前からバスで箱根湯本へ。

土曜日とあって、箱根湯本の駅前は大混雑。

適当なお店に入ってパパッと昼ごはんを食べ、箱根湯本から小田原まで小田急線、小田原から新幹線で名古屋まで帰りました。

あっという間の2泊3日。

とても楽しい旅でした。

あんまり楽しかったので、50代の夫婦旅行のコツを、この珍道中の体験からまとめてみました!


50代夫婦旅行を最高に楽しむコツを珍道中しながら考えた!

ぜひ、箱根へお出かけください!

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最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。