『グレイへアの美しい人』この本で髪色も人生も選び取ろう!|ゴニョ研
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こんにちは
白髪染めをやめたけれど、特別おしゃれに工夫をせず、ほぼ常時すっぴんで過ごす、ぐうたらのガッツかよめです。
(私が白髪染めをやめたことの詳細やおしゃれに白髪染めをやめる方法については白髪染めをおしゃれにやめる!やめた55歳が美容師さんに聞いた!に書いています。)
今回は、そんな私とは大違い!
おしゃれなグレイヘアの女性たちがたくさん登場する『グレイへアの美しい人 輝いているのはなぜ?』という本をご紹介します。2018年10月に発行されたばかり。
『グレイへアの美しい人』はグレイヘアのおしゃれ満載の本!
編集後記によれば、この本は今年4月に出た『グレイヘアという選択』の続編を望む声に応えてできたもの。企画編集は『グレイヘアという選択』と同じ依田邦代さん。
これは、グレイヘアが似合う美しい女性と、グレイヘアを活かすオシャレが写真満載で紹介された本です。
おしゃれについては、特にグレイヘアに似合う洋服の色、メガネ、和装などに関して多くのページがさかれています。
登場する方は、宮原巻由子さん、手塚理美さん、萩尾みどりさん、近藤サトさんなど。
それぞれの人が、グレイヘアを選択したきっかけや、グレイヘアにする前後の心境、周囲の反応などを語ります。
こちらは宮原巻由子さんのインスタグラムから。
Photo by Mr.Shin Yamagishi Hair and Make up by Mayuko Miyahara
『グレイへアの美しい人』に登場する方とグレイヘアを活かすオシャレ法
登場する方の年齢は40代から80代までと幅広く、職業も専業主婦、産業カウンセラー、作詞家、モデル、公務員、イラストレーターなどさまざま。
髪の色も、どちらかというと黒という方から、本当にグレイの方、もう真っ白の方まで。そして中には、いわゆる移行期の人も。白髪染めの退色と白髪と黒髪を併せ持ち、それをハイライトを使いながら全体をミルクティー色にしている人、マニュキュアを使って全体をプラチナシルバー、一部を紫にしている人なども登場します。
グレイヘアに向くヘアスタイルの作り方もあるし、移行期のためのヘアカラーの施術法は、施術中の写真とていねいな解説があります。
グレイヘアにあわせた洋服の選び方、似合う色や避けた方が良い色、小物の使い方などを細かく解説したページもあります。働く女性からの仕事を意識したアドバイスも。
また、「メガネはグレイヘアのためにある」というタイトルで9ページをさき、グレイヘアになったらメガネでさらに「美人度アップ」をしようと呼びかける。自分にあったメガネの選びかたから「なりたいタイプ別メガネ選び」の方法、おすすめのメガネショップまで掲載されています。
「グレイヘアになったら同窓会は着物で」というのもありました。
帯締めや帯揚げを工夫して古い着物をおしゃれに着る方法もあり、着物を着なれない人でもおしゃれに楽に着られるよう、きめ細かなアドバイスがあります。
季節や会場に合わせた選びかた、お店の選びかた、相談に乗ってくれる専門店のリスト(関東圏のみ)もあって、至れり尽くせりです。
グレイヘアに寄せたエッセイも2編。
執筆は内館牧子さんと齋藤薫さん。
グレイヘアの方の生き方に心打たれる!
この本に登場される、いわゆる一般人の方の中にはこんな方もいらっしゃいます。
木村眞由美さんは、なんと81歳!
大学卒業後、神戸の私立中学校の教師に。次男誕生で退職し、子どもの手がかからなくなった35歳の時に子ども服の店をオープン。
現在、子ども服&婦人服を扱うブティック「HANANOKI」を経営。56歳と51歳の息子の母。
「今日はコート日和」,『グレイへアの美しい人』,p50
お天気が悪い日は、『くすんだ色を着てお店に出ていたら雰囲気が暗くなるな。真っ赤なセーターなら自分の気分もアップするし、お客さまにも元気になっていただけるかも』などと考えます。
「今日はコート日和」,『グレイへアの美しい人』,p52
1歳上の夫は3年前に病で亡くなった。打ちひしがれていたら、息子たちや店のスタッフたちが励まそうと、「インスタをやりましょう」と提案。2年前から、インスタで自分のファッションを紹介している。
「今日はコート日和」,『グレイへアの美しい人』,p53
中島ナオさんは36歳。グレイヘアにされたわけではありません。
「4年前に乳がんになり、2年半後に転移が見つかった中島さん。」
抗がん剤の副作用での脱毛を経験し、ウィッグや髪の毛付き帽子の着用に「違和感を覚え」ました。
これを機に「大学時代に学んだデザインを再び学ぶために大学院に進学」。
その後起業し、「ナオカケル株式会社代表、デザイナー」となり、「頭髪の悩みを抱える人のため N HEAD WEAR を開発」するのです。( N HEAD WEAR ホームページ)
彼女が望んだのは、病気だからしかたなくかぶるものではなく、「ファッションとして楽しめるもの、かぶった時に感動のあるもの」。
そして中島さんは、「治療で髪を失うことを恐れている人も、たとえば N HEAD WEAR で装う楽しさを感じられたら、その生活にも希望が持てると思うのです」と語ります。
「」は、「かぶることで感動や希望が生まれるあたまのファッション」,『グレイへアの美しい人』,p102,103より引用
もうおひとり、どうしてもご紹介したい方は、82歳で京都祇園の美容院を切り盛りする福谷房子さん。
塩谷さんもまた、子宮頸がん、股関節骨折を乗り越え、復職されました。
この本に掲載されている、お仕事中の一コマをとらえた写真はとても魅力的。
長年のお付き合いのお客様の髪色はまさに輝くシルバー。
純白のエプロン姿の福谷さんご自身も淡いシルバーの髪色。
塩谷さんがお客様のシルバーヘアを、たっぷりとしたボリュウムのまとめ髪に仕上げている姿が、なんとも絵になります。
「股関節を骨折し、それが原因で感染症にもかかり、何度も手術を受け」た方とは想像もつかない、いきいきとした働きっぷりでらっしゃいます。「」は、「還暦を迎えたら本来の自分に戻って自然な髪の色を」,『グレイへアの美しい人』,p72,73より引用
『グレイヘアの美しい人』は流されない女性のための指南書
この本は、グレイヘアがとってもおしゃれな髪色であることや、工夫次第で移行期も白髪染めよりずっと楽しめることを教えてくれます。
着物やメガネは本当にグレイヘアにしっくりくるし、品があるおしゃれを楽しめる素敵な提案です。
まあ、「同窓会へ着物で行こう」はいいにしても、「元カレと会っても大丈夫」というのは笑えますが。
これ1冊あれば、グレイヘア移行期の悩みも、グレイヘアに似合う洋服選びも、グレイヘアでとびきりのおしゃれを楽しむ方法も全てわかって万歳です。
でも、私がこの本を読んで欲しいのはおしゃれに悩む女性ではなく、生き方に迷う女性です。
この本に登場する、むしろ一般の女性が、潔い生き方、自分の選択に責任を持つ生き方を教えてくれるからです。
木村眞由美さん(81)のおしゃれは何とも潔く小気味いい。
彼女が81歳でも輝いているのは、お店があるからなのだろうと思うのです。
彼女が長年、心血を注いできたお店や、それを通じた人間関係が彼女を素敵にさせているのだと思うのです。
中島ナオさんは、ご自身の病気との向き合い方が前向きすぎてアゴが外れます。
がんと向き合いながら「かぶった時に感動のあるもの」を求め、自らで作り出した中島さんの情熱と行動力。
抗がん剤の副作用は脱毛だけではなく、倦怠感や食欲不振、だるさ、口内炎、貧血、吐き気など多様です。
さらに死の恐怖や病気の進行への不安。
それらと戦いながら学び創作し事業をおこすなんて、なんという強者!!
脱毛ならぬ脱帽です。
私なんて、婦人科で超音波検査を受けて子宮がんかもしれないと言われただけで、もう終わりだと思って泣き暮らしてしまいました。
結局ガンではなかったのですが。
京都祇園の福谷房子さんも、子宮頸がんや股関節骨折を経て、82歳にして現役美容師さんとは、なんと素晴らしいことでしょう。
この美しいまとめ髪は福谷さんのお仕事。
「お年寄り」、「もう先の長くない人」というような言葉とは全く無縁な福谷さん。
彼女自身もご自分をそんな風にとらえているはずもありません。
磨き上げた髪結いの技術で築いたお客さまとの信頼関係があリ、日々楽しくてしょうがないというご様子です。
グレイヘアが映える青いワンピースで凛(りん)として美しく立ち、穏やかに微笑むお姿はまさに神々しい!
人生の荒波を乗り越えて、常識にとらわれず軽快に生きる人たち。
「白髪染めをやめた」人や「白髪染めをやめたい人」のおしゃれの指南書としてのみ、この本を読むのは何ともったいないことか。
つづられたエピソードからのぞく女性たちの強さやしなやかさに、私は惹かれました。
自分の選択に自信を持ち、かつ笑顔ではつらつとしていて魅力的です。
考えてみれば、「白髪染めをやめる」のは、ある意味、常識をくつがえすことです。
たとえて言うなら「夫婦別姓」を選択する時のように、決意を要し、周囲に波紋を投げかけることかもしれません。
生きていくのは時に楽ではないものです。
でも押し寄せる波にのまれず、自分の芯をしっかりともち、前向きに乗り越えていきたい。
みんながやっているからといって盲信せず自分で選択するということが、「自分の芯」の一部なのかもしれません。
そして、そのひとつがグレイヘア。
辛い時の乗り越え方のヒントや、迷った時の決断方法も、この本の女性たちの生き方は、さりげなく教えてくれます。
私の背中を押してくれる、たくさんの素晴らしい女性に、この本で出会えました。
「輝いているのはなぜ?」の答えを、私は見つけたような気がします。
若く見えることが一番大事?女性の魅力って?では、フォトジャーナリスト吉田ルイ子さんが、落合恵子、穐吉敏子、美輪明宏など30人の「華齢な女性」を取材した本、『華齢な女性たちーbeautiful age』をご紹介しています。
よろしければそちらもぜひ。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
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