クリスマスのBGMはロマンチックなジャズで!|ゴニョ研

2017年12月6日ジャズおすすめ

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クリスマス気分をおしゃれなBGMで盛り上げよう!

クリスマスのオーナメントの写真

こんにちは ガッツかよめです。
皆さん、クリスマスソングはお好きですか?
  クリスマスが近づくと、やっぱりクリスマスソングを聴きたくなりますよね。 そしてクリスマスのホームパーティやクリスマスデートの車中はもちろん、家族でチキンを食べる時にも、クリスマスらしいBGMがあると、とても盛り上がります。

今回ご紹介する3枚のアルバムはそんなクリスマスの楽しいイベントにピッタリ。そして、イベントの準備のBGMにも最高です。もちろんクリスマスを一人で過ごす人にも最高!! どんなお酒でも、きっとおいしくなります。

ではさっそく、30年以上ジャズを聴き続けている私が自信を持ってお勧めする3枚のアルバムのうち、最初の1枚をお聴き下さい。

ダイアナ・クラールの歌で大人のノリノリ!クリスマス

トップバッターは女性ジャズボーカリストとして人気・実力ともにナンバーワン、ダイアナ・クラールのアルバムです。世界的チェリストとして人気を博すヨーヨー・マーからも共演を乞われた、グラミー賞受賞歴5回、カナダ出身の54歳。もともとはピアニストですが弾き語りでも有名です。

なんといっても、このアルバムは

  • アレンジがかっこいい
  • オーケストラの演奏だから、いろんな楽器が出てきて華やか
  • ジャズでよくある長すぎるアドリブはひとつもない
  • 思わず身体が動いてしまうようなノリノリの曲が多い

と、クリスマスパーティにはもってこいの1枚です。

ダイアナはピアノも歌もうまい。でも彼女の歌もピアノも、その特筆すべきところは技術の高さではなく、随所にうかがえるセンスの良さと表現力の豊かさです。ものすごく難しいことはしていないのに、ピッタリはまって物凄くかっこいい。

加えて、バックバンドも超一流で、管楽器の切れの良さはとびっきりだし、このバンドのリーダーでもありアレンジャーとしても名高いジョン・クレイトンのベースは、抜群のグルーブで聴く人をノリノリにさせます。4曲目の“Winter Wonderland”は彼のベースから始まります。かっこよすぎてゾクゾクします。

1曲目の「ジングルベル」では、リズムに乗って身体が動いてしまい、原稿が書けなかったほどです。

クリスマスツリー写真

かと思うと、3曲目のバラード、“The Christmas Song”では、ピアノ、ベース、ドラム、ギターの小編成で、しっとりと歌い上げるダイアナを引き立てます。大切な人の胸に埋もれて暖炉のそばで聴きたい曲です。(私はそんな経験は1回もないです。ちなみに私の夫は私より背が低いので、私がたまに抱きついていくと、プロレス技のようになって「お願いですから勘弁してください」と夫に懇願されます。)

11曲目の“Sleigh Ride”ではメロディラインを自由奔放に崩して歌っているのが、とってもジャズらしくて最高です。しゃれたアレンジで、バックバンドとの掛け合いの最中に、歌いながらクスッと笑ってしまう彼女は超セクシー!! 試聴ではこの部分が聴けなくてホントに残念です。

ジャズ入門は名曲ぞろいのクリスマスソングから!

いかがでしたか?
クリスマスソングは、長年親しまれるだけあって、メロディもハーモニーも美しい名曲ぞろい。かつ、テンポも速すぎず遅すぎず、歌いやすい曲が多い。と言うことは覚えやすい曲が多い。クリスマスソングって曲名は知らなくても、どこかで聴いたことのある曲ばかりです。

ところで皆さん、ジャズに興味はおありでしょうか?

  • ジャズを聴いてみたいけど、なんか難しそう。
  • ジャズってどれを聴いたらいいか、よくわからない。

なんてことはありませんか?

ピアノを弾くハリネズミのイラスト

私がジャズのクリスマスソングを、ジャズ初心者の方に強くお勧めするには理由があります。
確かにジャズって、ちょっとわかりにくい曲も多かったりするんです。そして、メロディーを崩しまくるしアドリブもある。メロディに聞き覚えがない曲だと、何をやってるかさっぱりわからない、という状況に陥りやすいのです。

でも、耳に覚えのある曲だと、ジャズがその曲をどのように料理しているのか、よ~く分かります。
「え~?! 私の知ってる曲と違う曲みたい!」
って思うかもしれませんが、それがアレンジというものの面白さですよね。

ジャズは全ての音楽ジャンルの中で、「最も自由な音楽」と、私の大好きなベーシストのクリス・ミン・ドーキーは言っています。そんなジャズの面白さをクリスマスソングで味わっていただければと思います。

きっと、
ジャズって素敵!!
と思っていただけること請け合いです。

ジェームス・テーラーの優しい歌声で最高に温かいクリスマス

次は男性ボーカルです。「君の友達」のヒットで知られるジェームス・テーラー。このアルバム、実は私のジャズピアノの師匠が教えてくれました。
ジェームス・テーラーは温かみのある歌声も素晴らしいけれど、作曲者としてもアコースティックギターの名手としても多くの音楽家に尊敬され、カバーされている曲もたくさんあります。

そんな彼のクリスマスアルバムは、とびきりセンスが良くて味わい深いものです。プロデューサー兼アレンジャーは、「卒業」をはじめ数々の映画音楽を手掛けアカデミー賞もグラミー賞も受賞しているデイブ・グルーシン。彼はこのアルバムでピアノも弾いていますが、歌の合間にポロッと入る合いの手のような短いフレーズにさえ心を奪われます。絶妙なタイミング、メロディを最高に引き立てる効果的な旋律。なんでこんなことができるのかなと疑問に思うほどです。

ピアノを弾いている男性の写真

1曲目はダイアナのアルバムにも入っている“Winter Wonderland”。トランペットの貴公子クリス・ボッティのロマンチックで透明感あふれる美しいソロに夢心地になれます。

5曲目の“Baby,It’s Cold Outside”は、もう遅いから帰るという女性と「外は寒いし雪もひどいから帰るのはやめた方がいい」と引き留める男性との会話で構成されています。ナタリー・コールとのデュエットで大人の色っぽさとかわいさが炸裂するのを味わえます。スローなボサノバにのって、二人が笑顔でかわるがわる歌う、ほほえましい姿が想像できて、私はこの曲が大好き。つい繰り返し聴いてしまいます。

11曲目の“The Christmas Song”で素晴らしいハーモニカを披露しているのは2016年に94歳で亡くなったトゥーツ・シールマンス。伸びのある澄んだ音色に心が洗われるようです。これが私も小学生の時に習った、あのハーモニカだと思うと、とても人間業とは思えません。自分がハーモニカを吹いて出していた音は騒音だったのだなと納得します。

最後の曲、“Auld Lang Syne”は「蛍の光」です。原曲はスコットランド民謡なんですね。卒業式で泣いたことはない私ですが、ジェームスがギターを弾きながら、こんな美しいアレンジで歌ってくれたら号泣どころか卒倒してしまっていたでしょう。卒業式にジェームスが来なくて良かったです。

どれも心温まり優しい気持ちになれる曲ばかり。家族が集まるクリスマスのBGMにしたら、忘れられない夜になること間違いなしです。

クリスマスはアカペラ!TAKE6の奇跡の歌声に酔いしれる

さて、最後は私がこの世の奇跡だと思っている6人組のボーカルグループTAKE6です。

TAKE6を聴いたことがない方は、だまされたと思って一度でいいから試聴だけでもしてみてください。是非2曲目の「ホワイト・クリスマス」を。バラードの原曲をなんとアップテンポのラテンにアレンジしてノリノリで歌っているのが新鮮です。この曲はたぶん打楽器さえ使わず、全部声だけで作っています。

彼らはアカペラ・グループとして有名で、このアルバムも、10曲目以外は、手拍子とか打楽器以外は全て彼らの声だけで作られています。7曲目のチャイコフスキー作曲「くるみ割り人形」の中の「金平糖の精の踊り」にも、9曲目の「ジングルベル」にもミュートトランペットが入っているように聴こえるんですが、これ、メンバーの1人、ジョーイ・キブルの歌声なんです。彼らの歌を聴いていると、どんな楽器よりも人間の声、つまり「歌」が、どんなに可能性に満ちて表現力豊かなものであるかを思い知らされます。

ちなみに私がちょっと歌を口ずさんだり鼻歌を歌ったりすると、いつも徹底的にさえぎられます。私の歌にある破壊の可能性におびえる家族の仕業です。

歌う豚のイラスト

話をTAKE6に戻すと、6人の声の魅力を存分に味わえる最高のアレンジ、絶妙なコーラスワーク、ベースのアルビンが作る安定感抜群のリズム、どれを取っても、コーラスグループとして文句なく最高峰。彼らの何人かは牧師の息子だったりしてルーツとしてはゴスペルなんですが、アレンジはジャズの要素がふんだんに盛り込まれています。彼らの音楽は規制のジャンルに収まりきらない、新しいものなのだと思います。ちなみに彼らのステージは録音よりさらに素晴らしく、その歌声は本当に胸に染み入ります。

このアルバムを聴くとクリスマスらしい予定が何一つなくても、私はウキウキしたりうっとりしたりして、クリスマスっていいなあと思うのです。

クリスマスツリーと鐘の写真

私のアルバム紹介が、みなさんのクリスマスの演出に少しでもお役にたてたら、こんなに嬉しいことはありません。どうぞ素敵なクリスマスソングで楽しいクリスマスをお過ごしください。

クリスマスソングはジャズ!定番曲をおしゃれな演奏ででは、他にもクリスマスソングを最高のジャズで聴けるアルバムをご紹介しています。

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