YouTube 動画でジャズレジェンドの演奏を!チャンネル Jazz³+ |ゴニョ研
ジャズ専門のYouTubeチャンネルJazz³+で傑作動画を!
こんにちは 朝から晩までジャズを聴いているのにミュージシャンの名前がちっとも覚えられず、誰でも「あの人」と言っているガッツかよめです。
今回はジャズ専門の YouTube チャンネル Jazz³+ をご紹介します。
このチャンネルは、とにかく動画の数が多い!!
そしてお宝満載!!
では、そんな動画の中から、是非見ていただきたいと思うものをご紹介してみます。
ロバータ・ガンバリーニが3管猛者と夢の共演!
これはスゴすぎて、ついつい食い入るように見て、時々よだれをたらしました。
失礼。
なんといっても、この3人の管楽器のメンツがスゴすぎ!
ジョニー・グリフィンとロイ・ハーグローブとスライド・ハンプトン。
誰が吹いてもよだれが出ます。
よだれが出るのは私ですよ。あしからず。
トロンボーンが、本当にうっとりする良い音なんです。
ちなみに1曲目はガンバリーニがピアノトリオをバックに歌います。
サビが2倍の速さになるというしゃれたアレンジ。
2曲目からスライド・ハンプトンが加わり、3曲目からジョニー・グリフィンとロイ・ハーグローブが加わります。
3曲目ではガンバリーニのスキャットが炸裂します。
どの曲もいいですが、9番目、最後の曲は後半でソロの嵐になりながら、ガンバリーニが歌でメンバー紹介するのが、何とも楽しい。
● Tracklist:
1. My Shining Hour
2. I Loves You, Porgy
3. The Jamfs Are Coming
4. Lush Life
5. In A Sentimental Mood
6. No More Blues
7. Get Out Of Town
8. Multi Coloured Blues
9. Lester Leaps In
● Personnel:
Roberta Gambarini – vocals
Slide Hampton – trombone
Johnny Griffin – tenor sax
Roy Hargrove – trumpet, flugelhorn, vocals
Eric Gunnison – piano
Martin Wind – bass
Willie Jones III – drums
いかがでしたか?
ここでちょっとメンバー紹介を。
ジョニー・グリフィンは、小柄でも豪快でスピード感あふれる演奏をすることから、「リトル・ジャイアント」、「シカゴの早撃ち男」などのニックネームを持つテナー・サックス奏者。
この動画では歌心があってメロディアスなフレーズを聴いてほしいですね。
ロイ・ハーグローヴは、3人の中では一番若いけれど、もっと若い頃からオスカー・ピーターソン、ソニー・ロリンズなどジャズの大御所からたいそう気に入られ、引っ張りだこだったトランぺッター。
現在も「ロイ・ハーグローヴ・クインテット」、「ロイ・ハーグローヴ・ビッグバンド」、「RHファクター」の3つのバンドのリーダーで、ジャズ界を牽引し、多くのジャズミュージシャンから尊敬を集めています。
「RHファクター」は正統派のジャズを愛する方々からの評判はあまりよくないのかもしれません。
でもエリカ・バドゥやコモンなどとコラボして、R&B やヒップホップとジャズを融合した音楽を展開し、ジャズ愛好家以外からも大きな支持を得ました。
ロイの音楽の功績をたたえ、追悼の意を込めて、追悼・ロイ・ハーグローヴの名演名盤を聴こう!という記事を書いています。
よろしかったらご一読を。
さて、私が3人の中で最も魅力的だと思ったのはスライド・ハンプトン。
バラードでは温かい音色、アップテンポの曲では疾走感あふれる爽快なフレーズで、トロンボーンの魅力を存分に伝えています。
トロンボーンの名手としてのみでなく作曲・編曲者としての評価も高いハンプトン。
どうりでフレーズがすばらしいわけですね。
そして!
3人の強者に囲まれても、余裕そのもので笑顔を絶やさないのがロバータ・ガンバリーニ。
いや、炉端じゃなくて、ロバータ!
ガンバリーニなのに全然がんばってないところが素敵。
1972年イタリア生まれ。
あまりに上手すぎて、大ベテランのような気がします。
ロイのビッグバンドと来日したこともありますね。
彼女のスキャットはとても表情豊かで、ちょっとお茶目なフレーズも飛び出して、本当にチャーミング。
スキャットの技術が、とにかくずば抜けている。
楽器のアドリブであれば、出る音はほぼ決まって1種類なのでフレーズによって音色を選ぶというのは、そんなにない。
でもヴォーカルはどんな発音で歌うかを選ばないといけないですよね。
そのマッチングが本当に優れている!!
そしてバラードでは情感たっぷり。
ジャズ・ヴォーカル界の至宝ですね!!
ジョー・パス&ニールス・ペデルセン!レジェンドの競演
お次もすごいメンツ!
● Tracklist:
1. We’ll Be Together Again
2. Blues In G
– Interview
3. Quiet Nights
4. Tricotism
5. Move
● Personnel:
Joe Pass – guitar
Niels-Henning Ørsted Pedersen – bass
1曲目、2曲目はジョー・パスのソロです。
3曲目の前にインタビューがあるんですが、何語か分からない言語で字幕が入っていて、もちろん英語でしゃべっているので、私には全く分かりません。だれか日本語訳をつけてくれると嬉しいんですけど。
3曲目"Quiet Nights"。これはボサノバの神様、アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲。この曲からペデルセンが加わり、デュオになります。
4曲目はゴキゲン、どちらのソロも最高です!
4曲目、テーマはずっとユニゾン(同じ旋律を合奏すること)。
これがまた、びっくりするくらい息ピッタリ。
この2人は、ただならぬ関係なのかと疑ってしまうほどです。
5曲目は壮絶な速さ!
テーマはまたユニゾン。
そしてソロの後半は4小節ずつ交代でソロを演奏するんです。
早いテンポで驚くほど速いフレーズを弾きまくっているので、何やっているのか、私には全く分かりません。
ペデルセンのソロなんて、ハエが飛んでる音に聴こえます。
注:筆者はペデルセンの大ファンで彼を大変尊敬しています。
では、お二人を簡単に紹介します。
ジョー・パスは、オスカー・ピーターソン、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンなど伝説的なジャズの音楽家と共演してきました。ソロギターの名手としても知られ「ヴァーチュオーゾ」という全曲ソロのアルバムもあります。
この動画でも、ギター1本とはとても信じがたいような、華やかで躍動感にあふれた演奏を聴かせてくれています。
ニールス・へニング・オルステッド・ペデルセンは、デンマーク生まれで、超絶技巧でウッドベースの限界を押し広げた奏者として高く評価されています。この人もオスカー・ピーターソン、ケニー・ドリュー、デクスター・ゴードンなど数々の大御所に共演を乞われた、まさしくベースの名手ですね。
この2人、パーカッシブな演奏をしない時でも、むちゃむちゃグルーブがあるのが不思議です。
2人ともメロディアスなフレーズの達人だけれど、スィング感も並外れていますね。
ハンク・ジョーンズとジョージ・ムラーツ!ドラムはビリー・キルソンだよ!
このタイトルは何なんでしょう?
まあ、いいや。
これは本当に見てほしいんです。
何をかっていうと、ビリー・キルソンのドラミングです。
もちろん、ジョージ・ムラーツのベースは素敵だけど、まあ、今回は置いといてもいいくらいです。
それくらいすごいのが、ビリー・キルソン。
お急ぎの方は11:28~数秒だけでもいいです。
● Tracklist:
1. In A Sentimental Mood
2. Nica’s Dream
3. Mercy, Mercy, Mercy
4. Oleo
● Personnel:
Hank Jones – piano
George Mraz – bass
Billy Kilson – drums
1曲目はハンクのソロ。
美しい音で聴きほれます。
2曲目の前に3人へのインタビュー。
日本語字幕がうれしいですね。
2曲目の"Nica’s Dream"で、ビリー・キルソンは、ものすごいソロを展開します。
11:28 からのハイハットの早打ちがスゴすぎて、PCが壊れて動画が早送りになってしまったのかとあわてました。
何回も見返しましたが、どうしてもサルのおもちゃのように見えてしまう。
いや、本当に素晴らしい演奏です。
3曲目の “Mercy, Mercy, Mercy" は、ちょっと……。
ユニゾンがあっていない気がするのは私の気のせいでしょうか?
私の耳が悪いせいなのか、ハンク・ジョーンズは、少しリズムが甘い感じがするんですよね。
ジョージ・ムラーツとビリー・キルソンがキレッキレ過ぎるんでしょうかね?
では、ここでちょっとメンバー1人1人ついて触れたいと思います。
ハンク・ジョーンズは長い間、第一線で活躍をつづけ、自らがジャズの歴史のようなピアニストです。
ジャズの歴史を語るうえで欠かせない名盤「Somethin’ Else」でキャノンボール・アダレイ、マイルス・デイヴィス、アート・ブレーキーと共演しています。
今はジャズのスタンダードとして誰もが知る「枯葉」。
これをシャンソンからジャズに取り入れたのはマイルスで、この「Somethin’ Else」というアルバムに収録されている名演が始まりだったのですね。
ハンク・ジョーンズはまた、練習好きで努力の人としても知られます。
黒人ピアニストだけれど、私にとっては、バリバリのブルースやノリノリのスィングというより、リリカルで調和を大切にする演奏という印象です。
さて、ジョージ・ムラーツ。
チェコスロバキア人で、この人も、オスカー・ピーターソンやトミー・フラナガン、ローランド・ハナなど大御所に乞われた、超絶技巧のベーシストです。この人のソロは本当にメロディアスで、かつ、とてもベースとは思えない、とてもクリアな美しい音で、何度聴いても聴き飽きることがありません。
そうそう、前にご紹介した小曽根真のアルバム “Spring is Here" 、海野雅威 “My Romance ~ The first sketch of Tadataka Unno” 、でのベースも素晴らしいのでよろしかったら聴いてみてください。記事の中で試聴できます。
そしてビリー・キルソン。
アーマッド・ジャマル、ダイアン・リーブス、クリス・ボッティなどと共演。
デイブ・ホランドがグラミー賞を得たアルバムでも演奏していました。
もうねえ、リズムがタイトすぎてびっくりします。
シンバルを連打する音の粒がそろいすぎて人間とは思えない。
タイトなんだけど、ものすごく流れがなめらかで、いい音なのよ!!
2曲目の “Nica’s Dream" は、ドラムから始まるでしょ?
聴いた?
ちゃんと聴いた?
聴いてなかったら、もう1回聴いて!!
この頭のドラムだけで、もうハンクが弾く前からメロディが聴こえてくるみたい!!
4ビートへの移り変わりも胸がすくような素早さでもう、ハートわしづかみ!
かつ、ソロも個性的。
ほんと、ごめんね。大好きなハンク。
この動画はキルソンの動画だと思う。
ハンク・ジョーンズとロン・カーターが N 響と共演
ちょっと、めずらしいコラボレーションかなと思ってとりあげてみました。
● Tracklist:
1. My Favorite Things
2. Over The Rainbow
3. George Gershwin Medley #2:
– An American In Paris
– 'S Wonderful
– I Got Rhythm
● Personnel:
Hank Jones – piano – http://www.officialhankjones.com/
Ron Carter – bass – http://www.roncarter.net/
Payton Crossley – drums
Eric Stern – conductor – http://www.ericstern.net/
NHK Symphony OrchestraTokyo – http://www.nhkso.or.jp/
ジャズの音楽家がオーケストラと共演するのは、そんなに珍しいことではないですね。
オーストリアのメトロポール・オルケストのようにジャズやポップスを専門にするオーケストラだってあるんですし。
そうそう、
マーカス・ミラー on YouTube ! withオーケストラ!スラップ炸裂!ではマーカス・ミラーとメトロポール・オルケストの競演を、
ロマンチックすぎるジャズ “Scenes from a Dream” / Chris Minh Dokyでは、ベーシスト、クリス・ミン・ドーキーがメトロポールとレコーディングしたアルバムを、
ジェイコブ・コリアー来日!2018年!なんと母上も?!共演者徹底研究!では、クインシー・ジョーンズ絶賛のマルチプレイヤー、ジェイコブ・コリアーがメトロポールと共演した動画を、ご紹介していますので、よろしかったら是非そちらもご覧ください。
N 響、さすがに美しい!!
でも、ジャズワルツのノリがちょっとなあ…。
ごめんなさい。
言ってみたかっただけ。
ひとつひとつの音が美しく、音楽としての完成度が本当に高いと思います。
ああ、演奏も素晴らしいけれど編曲も素晴らしいんだなと思って、指揮者エリック・スターンさんを調べました。
19のブロードウェイ・ミュージカルによるブロードウェイの指揮者、アレンジャー、音楽監督。彼は、30枚のアルバムの上にも記録され、バーバラ・クック、ドーン・アップショウ、オードラ・マクドナルド、マンディ・パティンキン、エレーヌ・ストリッチ、ベティ・バックリー、デボラ・ヴォイト、ジェシー・ノーマン、ダイアン・リーヴス、トーマス・ハンプソン、ジェリー・ハドレーとフレッド・ハーシュなどのアーティストとのコンサートに行きました、ロンドン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、シカゴ交響楽団、セントルークスのローカルオーケストラ、ニューヨーク・ポップとニュージャージーポップなど、世界のトップオーケストラの多くを行ってきました。エリックは、ウェールズ国立管弦楽団のゲスト指揮者として頻繁に指揮されており、コープランド、バーンスタイン、ガーシュウィンの解釈で指摘され、エリックは現在、ボストンのバークリー音楽大学の教授を務めており、劇場の音楽監督を育成するプログラムを開発中です。
エリックはヘザー・フィールズ・スターン(ヘザー・フィールズ・スターン)と結婚しており、マデライン(1992年)とザカリー(2004年)の特に誇り高い父親である。
なるほどね。
「誇り高い父親」っていうところが一番好きです。
ロン・カーターもジャズの歴史を生きてきた人ですね。
技術的な面では、ペデルセンやムラーツには負けますが、個性的で魅力的なベーシストして知られています。
チャンネル Jazz³+ で動画を楽しむなら、こんな風にどうぞ!
さて、ご紹介してきましたチャンネル Jazz³+。
YouTube のJazz³+ のチャンネルへ飛ぶと、トップページはこんな風です。
トップページの動画から選んでもいいのですが、黄色い丸で示した “Contents soted by Artist" というところをクリックすると、トップページよりさらに多くの動画のサムネイルが並んでいるページへ飛ぶので、選びやすいです。
もし探したいアーティストがいれば、この黄色い丸の下にチャンネル登録者数の表示があって、その下の虫眼鏡マークの右にアーティスト名を入れれば検索できます。
そうそう、ジャズの動画を楽しめるYouTubeチャンネル、他にもたくさんご紹介してます。
[まとめ]今ジャズ聴くならここ!最強おすすめ動画チャンネルも是非のぞいてみてください。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません