方向音痴な女のひとり旅!名古屋→東京ブルーノート編(2)|ゴニョ研

2018年3月8日笑える小話と家族のエッセイ

私と海野さんが同時に話し出した時には、私が「どうぞ」と言ってもにっこりしながら私が話し出すのをじっと待ってくださった。

海野さんにとってのアイドルはいっぱいいるけれど、一番のアイドルはレイ・ブラウンで、海野さんがアメリカに行った時にはもう亡くなっていて残念だった。本当はぜひ一緒にやりたかったと。

ガッツ
海野さんのアルバムの中の、レイ・ブライアントのアレンジをベースにした、 “Girl Talk” が大好きなんです!

海野さん
あの曲はね、ウィナード・ハーパーがね、ハーパーはドラムの人なんだけど、彼がレイ・ブライアントのバンドに居たことがあってね、で、彼がやらないかって言ってくれたのね。

ウィナード・ハーパーと聴いてきょとんとしている私を察して、ちゃんと解説してくださる。

海野さん
ベースのハッサンがね…

私は「ドラムは熊さんですか」と言いそうになるがこらえて、

ガッツ
ハッサンは素晴らしいベーシストですよね

とハッサンを知っていることを必死でアピールしたが、それに一生懸命になりすぎて、そのあとハッサンについて、海野さんが何を語ったかすっかり忘れてしまった。
実際、私はモンティ・アレキサンダー・トリオでのHassan J.J.Shakurの演奏も、海野さんのアルバムでの演奏も大好きだが。

そんな話をした後、海野さんは待ちわびた音楽評論家氏のもとへ去って行かれた。
私は海野さんと話しながら携帯を取り出し、あわよくば写真をと思っていたが機会を逸した。

もう帰ろうと携帯をしまいかけたら、音楽評論家氏のお連れと思われる、おそらく私よりちょっと年上であろう美女が、妙に艶っぽく私に声をかけて下さった。

「あらあ、お写真、撮りましょうか? ね、海野さんとね」

なんということだろうか?!
彼女が弁天様に見える。神様仏様弁天様である。

その声に気付いた海野さんと、めでたく2ショット。
写真を撮ってくださった弁天様は
「1枚しか撮らなかったけど、バッチリよ~、とってもきれい」
とにこやかに私に携帯を渡してくださった。
そんなにきれいかと、ちょっとドキドキしながら写真を見たら、私は超変な顔である。

よりによって、こんな顔をしている時にと思うのだが、まあ、最高のタイミングで撮れても大差はない。弁天様には感謝してもしきれない。
みなさんにお礼をして、正しい出口から立ち去る私に弁天様が

「またね~、また海野さんのライブでね~」

と声をかけてくださる。

「はい、是非また」

なんと素晴らしい夜であったことか。
私は一生忘れない。

女でも主婦でも、方向音痴でも、目的を持ってひとり旅するって、本当に楽しい!!
是非あなたも、ひとり旅を!!

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