“Don’t You Worry ‘Bout a Thing”!の魅力とカバー|ゴニョ研

2019年4月3日ジャズおすすめ

アスファルトに咲いた白い花の写真

こんにちは。
ガッツかよめです。

“Don’t You Worry ‘Bout a Thing” は、スティーヴィー・ワンダーが作詞作曲し、歌う、最高にノリの良いご機嫌なラテン・ポップ!

この曲のオリジナルの魅力と、そのカバーを試聴満載でご紹介します!

“Don’t You Worry ‘Bout a Thing” Stevie Wonder

収録アルバムInnervisions (1973年)
Personnel
Stevie Wonder – Vocal,all other instruments
Yusuf Roahman – Shaker
Sheila Wilkerson – Bongos,Latin Gourd

パーソネルの表記はこれだけ。
ラテン・パーカッション以外、ピアノもベースもドラムもコーラスも全てスティーヴィー。

楽器構成はシンプル。
それでいて力強く、心を打つ曲です。
とても洗練されたアレンジなのに、どこか懐かしい。
大々的にラテンのリズムを取り入れて、親しみやすく極上のポップスサウンドになっている!

こんなに素晴らしいラテン・ポップは他に知りません。

イントロの迫力満点の語りは、噂によるとでたらめなスペイン語で、スティーヴィーがまくしたてているとか。

タモリが昔、麻雀する中国人を真似してたのを思い出しちゃいましたが…。

語りの中で、“Todo ‘stá bien chévere” というところだけは本当のスペイン語です。

意味は「全ては素晴らしい」

邦題は「くよくよするなよ」。

この曲、発表当初のみでなく最近もカバーされています。
では、カバーをご紹介していきましょう。

“Don’t You Worry ‘Bout a Thing” のカバー!

Incognito

Tribes, Vibes And Scribese (1992)

インコグニートは、1979年に結成されたイギリスのジャズ・ファンクバンド。

スティーヴィーそのものだった曲が、すっかりインコグニートのダンスミュージックに仕上がっています!

でもピアノのバッキングやパーカッションのフレーズ、ホーンセクションの使い方がラテンぽい。

Roy Ayers Ubiquity

Change Up The Groove (1974)
Roy Ayers – Vibraphone
Wilbur Bascomb – Bass
Chano O’Ferral – Congas, Percussion

ロイ・エアーズはアメリカのジャズ・ヴィブラフォン奏者。

カリフォルニア州ロサンゼルス出身。5歳の時にライオネル・ハンプトンにマレットをプレゼントされた事により、プロのヴィブラフォン奏者を目指す事になる。

「ロイ・エアーズ」、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』日本語版、2017年4月29日 (土) 14:33UTC

自身のバンド、ロイ・エアーズ・ユビキティと共にジャズとファンクを融合させた音楽を生み出しました。
彼のオリジナリティは、ジャズ・ファンク双方のファンやミュージシャンから尊敬を集めています。

Cal Tjader & Carmen McRae

Heat Wave (1982)
Cal Tjader – Vibraphone
Carmen McRae – Vocal
Mark Levine – Piano
Rob Fisher – Bass
Vince Lateano – Drums
Poncho Sanchez – Percussion, Congas
Ramon Banda – Percussion, Timbales
Al Bent, Mike Heathman – Trombone

カル・ジェイダーはアメリカのジャズ・ビブラフォン奏者。
1950年代のマンボの流行以降、自身のバンドでジャズにラテンを取り入れて人気を得ました。

カーメン・マクレエは、エラ・フィッツジェラルドやサラ・ヴォーンと並び称されるジャズ・シンガー。
カーメン・マクレエの余裕の歌唱もカル・ジェイダーのビブラフォン・ソロも聴きどころです。

Arturo Sandoval

Ultimate Duets (2018)
Prince Royce – Vocal
Arturo Sandova – Trumpet

アルトゥーロ・サンドヴァルはキューバ出身で、フュージョン界にラテン旋風を巻き起こしたスーパー・バンド、イラケレのメンバーです。
本家本元、ラテン・ジャズ・トランペッターですよ。

おまけにアルトゥーロは、名作「マンテカ」ジャズにマンボを取り入れた先駆者ディジー・ガレスピーの愛弟子ですから、こういう曲はお手の物ですね。

ヴォーカルのプリンス・ロイスは、アメリカ生まれのシンガー・ソングライター。
ドミニカ系の両親を持ち、ドミニカの伝統音楽バチャータとR&Bを融合させたスタイルを切り開きました。
全米ラテン・チャート首位を獲得して、日本デビューも果たしています!

彼のインスタのフォロワー数は、なんと!!

1億1千300万人!

そりゃ、舌も出ますわ!

ちなみに私のインスタのフォロワーは110人。

Tori Kelly

Sing (original motion picture soundtrack) (2017)
Tori Kelly – Vocal

この曲は2016年公開のアメリカのアニメ映画 “Sing” の劇中歌になっています。

抜群の歌唱力を持つけれど内気なゾウのミーナが、おどおどしながら、この曲を歌い出す。
蚊の鳴くような声で聴いていても心配になるほど。
でも、だんだん興に乗ってきて、最後はハイトーンで絶唱!

そんなシーンに歌われる曲です。
トリー・ケリーは10代からプロとして歌っているとはいえ、20代とは思えない円熟した表現力の持ち主。
2019年にはゴスペル部門でグラミーを獲得したばかりです。

グラミーを獲得したこの曲、
最高でしょ?

New York Voices

A Day Like This (2007)
Peter Eldridge – Vocal
Darmon Meader – Vocal
Lauren Kinhan – Vocal
Kim Nazarian – Vocal

アメリカの男女2名ずつのジャズ・コーラスグループ。
洗練されたアレンジと精緻なコーラスワークで世界中から支持されています。

ジャズコーラスとしての完成度の高さは随一。

Paul Jakson,Jr.

Lay It Back (2008)
Peter Eldridge – Vocal
Darmon Meader – Vocal

ちょっと訳のわからないジャケット写真ですが、ギターは最高にうまいポール・ジャクソン・ジュニアです。

彼はジャズ・フュージョンのみならず、マイケル・ジャクソン、ホイットニー・ヒューストンなどのポップス・シンガーをサポートしたことでも知られるギタリスト。

Jacob Collier

Pure Imagination -the hit covers collection- (2007)
Jacob Collier

1994年生まれ。
クインシーの強力なバックアップを得てデビューし、世界中で絶賛される音楽の妖精ジェイコブ・コリアー。

ピアノ・ベース・ドラムからアフリカの民族楽器まで、数え切れないほどの楽器に囲まれたジェイコブの部屋。
そこで彼が全ての楽器を演奏し、多重録音して制作した楽曲は、どれも驚異的な完成度を持ち、独創性にあふれています。

そして、この “Don’t You Worry ‘Bout a Thing” はジェイコブが世界中から注目を集めるきっかけとなった曲です。
ジェイコブの母上は、イギリスの Royal Academy of Music のバイオリン奏者。

クラッシックからジャズ、ゴスペル、オルタナティヴまで、あらゆるジャンルの音楽の影響を受けているジェイコブ。
この作品にも、それが見て取れますよね。

私はね、もう、ジェイコブ・コリアーが一つのジャンルだと思うんですよ。

Sergio Mendes & Brasil ’77


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Vintage’74- (1974)
Sérgio Mendes – Piano,Synthesizer
Oscar Castro-Neves – Acoustic Guitar
Joe Osborn – Bass
Dave Grusin – Conductor [Orchestra], Arranged By [Orchestra]
Paulo Da Costa – Congas
Claudio Slon – Drums
Dennis Budimir – Electric Guitar

1960年代に “Mas Que Nada”(マッシュ・ケ・ナダ)をヒットさせ、ブラジルのボサノヴァを世界のポップスに昇華させたセルジオ・メンデス

オーケストラ・アレンジがデイブ・グルーシン!
どうりでセンス抜群!

“Superstition”、”If You Really Love Me”,そしてこの “Don’t You Worry ‘Bout a Thing” 、と、このアルバムでセルジオ・メンデスは3曲もスティービーの曲をカバーしています。

でも、3曲の中で、この “Don’t You Worry ‘Bout a Thing” が一番良い仕上がりです。

“Don’t You Worry ‘Bout a Thing”は、”Todo ‘stá bien chévere”

いかがでしたでしょうか?

カバーを聴いてみると、どのミュージシャンも、スティーヴィーがこの曲に込めたラテンの息吹を、いろいろな形で再現しています。

アフリカから奴隷としてアメリカにたどり着いた人々がジャズを始め、キューバからアメリカに渡った移民がアフロキューバン・ジャズを始める。

音楽は民族が混じり合うことで発展していくのですね。

違う民族同士が、ともに新しい音楽を生み出す中で繋がりあっていく。
スティーヴィーの曲には、そんな思いが込められているような気がします。

カバーを聴いて、つくづく思います。

“Don’t You Worry ‘Bout a Thing”は、“Todo ‘stá bien chévere”(全ては素晴らしい)!!

スティーヴィーのデビューから現在までの名曲を聴きながら、彼の音楽人生をたどる、スティーヴィー・ワンダーの名曲!聴くだけでわかる彼の音楽人生も、ぜひ。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。