ジェイコブ・コリアーwithオーケストラ・2018ライブレポート|ゴニョ研

2018年10月9日ジャズおすすめ

ジェイコブ・コリアーの写真

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ジェイコブ・コリアー・ライブ!2018年 with Orchestra の衝撃!

2018年10月8日に東京で、あの、ジェイコブ・コリアーが、エリック・ミヤシロ率いるブルーノート東京・シンフォニック・ジャズ・オーケストラと共演するライブがあるっていうのは、ジェイコブ・コリアー来日!2018年!なんと母上も?!共演者徹底研究!で、お知らせしてましたよね。

で、行ってきました!!

もうねえ、ライブ観る前の10倍くらいジェイコブのことを好きになったし、彼のステージは今まで私が見たライブの中で、一番衝撃的でした。

本当にジェイコブは若いね!

アラサー娘
アラサー娘
そこか?

いや、私が衝撃を受けたのは、もちろん彼の音楽的な才能ですよ。

圧巻だったのは、アンコールで演奏したビートルズの “Blackbird" のカバーです。
ヴォコーダーのキーボードを弾きながら歌って、ソロだったんです。
時々ヴォイスパーカッションをしたり、客席にフィンガースラップを要求したりしながら、"Blackbird" の “singing in the dead of night" という部分、たったの2小節を、モチーフにした即興演奏。
メロディのリズムやハーモニーやキーを、どんどん変えながら、時々お茶目にユーモアたっぷりに演奏しました。

急に止まったり、ものすごく小さい音にしたり、とっても斬新な転調をしたり、その度に会場から歓声が上がりました。

客席だけでなく、オーケストラの方たちも目を丸くするような、素晴らしい演奏でした。

ジェイコブは、ライブは会場を一つにすることが重要だと考えているのが、よくわかりました。

まさにジェイコブは会場と一体化していました。

彼一人の演奏で、ずっと同じ曲、ずっと同じようなフレーズなのに、全く飽きず、次に何が出てくるのか楽しみで、もっと演奏していてほしいと思ったんです。

あんなことができるなんて、人間業とは思えない。

指揮者のエリック・ミヤシロさんも
「今日のバンドの人数は61人。このくらいの人数がいないとジェイコブの音楽のパワーに負けてしまうんです」
とおっしゃってました。

彼の歌や演奏は完ぺきでした。
歌や鍵盤はもちろん、ベースもギターも音が美しく、その表現力の豊かさも抜群。
オーケストラとの相性も想像以上でした。
なぜなら、彼の音は常にオーケストラとのバランスを考えてコントロールされていたから。

もちろんオーケストラとジェイコブと観客、本当に一体化した、素晴らしいライブでした。

そんなジェイコブなのに、
若くて純粋でいつも一生懸命でかわいい!

裸足でステージを縦横無尽に走り回り、何度も歌いながら客席に降り、客席から舞台へ手を使わずひょいと飛び乗り、1曲ごとに日本の若者のように
「あざーす」
と言ってお辞儀する。

そうそう、終演後にセットリストが掲示されました。
人混みに押されながら必死で撮ったんですが、ゆがんでてごめんなさい。

セットリストの写真

ジェイコブはオーケストラとのライブでも大忙し!

会場がすみだトリフォニーだったせいでしょうかね?
比較的年配の方のたくさん来ていました。
ジェイコブは幅広い年齢層のファンがいるんだなあと思いました。

夫ぽんぽん
夫ぽんぽん
あなたも随分幅を広げてる一人だと思いますよ。

大ホールの定員は1801名。ほぼ満席です。

ステージ上にはジェイコブのピアノのほかに、もう1台ピアノが置かれていました。
そしてジェイコブのピアノのそばには、細いアコースティックベースと、アコースティックギターと、小さなドラムセットがありました。それとキーボードが2台。
ヴォコーダーなのかなというキーボードと、もう1台はエレクトリック・ピアノのような、ローズの音をもっと柔らかくしたような美しい音のキーボード。楽器に詳しくなくてメーカーや名前が分かりません。

今回共演するのは、ブルーノート東京シンフォニックジャズオーケストラ。
このオーケストラについて、詳しくはジェイコブ・コリアー来日!2018年!なんと母上も?!共演者徹底研究!で、動画もまじえてご紹介しておりますので、ぜひ見てくださいね。

彼のワンマンバンドが大忙しであることは、このブログの保存版!ひとりアカペラ超絶テク5人・厳選名動画でもご紹介していますし、ほかにも、ジャズ歌手のハリー・コニックjr.がホストを務めるテレビ番組で紹介されたJacob Collier performing on HARRYを見て知っていたのだけれど、実際、まじかで見ると、本当に「まじか?」と思います。

アラサー独身娘
アラサー独身娘
やめて

ワンマンバンドの時は大忙しだろうけど、オーケストラと共演だから、そんな風にならないだろうと思ってたんですけど、甘かったです。
もう、彼はいろんな楽器を演奏するのが好きで好きでたまらない。

ピアノ弾きながらギター弾いてるなんてことはザラで、ピアノ弾いて歌いながら、お客さんを指揮して歌わせて、そうかと思うと立ち上がって踊りだし、ベース弾いたと思ったら、タンバリン叩くんですよ。
そのうち歌いながらタンバリンでシンバルを叩いて、走ってって客席に下りて…。
いたずらっ子が走り回ってるみたいでした。

これ、楽器演奏してなかったら、お母さんのスージー・コリアーに
「ちょっとじっとしてなさい」
って叱られるレベルですよ。

でも楽器の演奏も歌も度肝を抜かれるくらい素晴らしい!!

ジェイコブのライブの多彩な演奏曲目と高度な演奏にうっとり

セットリストの写真

セットリストを見ただけでジェイコブの守備範囲の広さが分かりますね。
2曲目の “Hide Away" は、ジェイコブのアコースティックギターから始まったんだけど、もう、パット・メセニーが来ちゃったのかと思うくらいクリアで美しい音でした。この曲はジェイコブのオリジナルですね。

3曲目の “Hajanga" では、低音から高音まで、ジェイコブの歌唱力が堪能できました。確か過ぎる音程、のびやかで温かく深く澄んだ声、ダイナミクスもとても豊か。
CDで聴くよりはるかに素晴らしい歌でした。

4曲目のスティービー・ワンダーの名曲 “I Wish" はホーンセクションが大活躍でした。オリジナルへのリスペクトがあふれるアレンジなのに、ジェイコブの曲になってる。
そしてこの曲では、ジャズオーケストラからも、トロンボーン、サックス、トランペットのソロを楽しませてくれました。
マエストロ、エリック・ミヤシロのハイトーンも聴けました。

5曲目 “Once You" では、本当に美しい音のキーボードのソロから。もちろん演奏はジェイコブ。オーケストラとジェイコブのヴォーカルが溶け合って、うっとりしました。

7曲目 "Every Little Thing She Does is Magic" は、ポリスが1981年に発表したヒット曲。つまり、ジェイコブが生まれる13年前のヒット曲です。
ジェイコブの歌とピアノ、そしてオーケストラ、とてもスケールの大きな演奏で、この曲の新たな可能性を見せてくれました。
今回の演奏ではないんですが、BBC Promsで、メトロポールオルケストと、この曲を演奏している動画を見つけたのでご紹介しておきますね。
Every Little Thing She Does Is Magic (excerpt) from Jacob Collier Prom (Prom 7)

そしてステージ最後の曲、ライオネル・リッチーの “All Night Long" は、観客総立ちで(ジェイコブが立ってって言ったんですけどね)、手拍子しながら大合唱で大盛り上がり。楽しかったです。
これもね、BBC Proms の時にもやってるんですね。
この動画は絶品です。

All Night Long (excerpt) from Jacob Collier Prom: (Prom 7)

今回の東京での公演とはちょっとアレンジが違います。
BBC Prom の時はTake6 と共演してたので、1コーラス目の最初はアカペラで、Take6 がコーラスしてるんですよ。

ジェイコブ・コリアーのライブで確信!彼は音楽の神が遣わした妖精

本当に楽しくって素晴らしいライブでした。

ジェイコブ・コリアー。

これから、もっと音楽的に成長したら、彼はどうなってしまうのかしら?

彼は音楽の神様が素晴らしい音楽を私達に届けるために遣わせた妖精です。

きっと。

東京公演の動画がYouTubeにアップされたらいいのになあと思うのだけれど撮影してないみたい。
でもご紹介したBBCの動画で公演の雰囲気を味わっていただけたと思います。

こんな風に動画でジャズのライブを見るのが私、大好きなんです。
[まとめ]今ジャズ聴くならここ!最強おすすめ動画チャンネルでは、ジェイコブのチャンネルも含めて、お宝動画満載のジャズの動画チャンネルをご紹介しています。
ぜひのぞいてみてくださいね。

そうそう、今回の演奏曲目のうち、始めの3曲は、ジェイコブの最初のアルバム、 “In My Room" の収録曲です。

このアルバムの中の2曲、"You and I"、"Fintstones" でジェイコブはグラミーを獲っています。
ぜひぜひ聴いてみてください!

2019年のジェイコブの来日は、アルバム “Djesse(ジェシー)” のワールドツアー。
このツアーメンバーを、ジェイコブ・コリアー来日2019・ツアーメンバー徹底リサーチでご紹介しております。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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