ネギの青い部分はスーパーフード!モリモリ食べようレシピ|ゴニョ研
こんにちは
野菜料理研究歴30年、人呼んでねぎの生まれ変わりガッツかよめです。
ネギって、いろんな種類がありますが、すき焼きでおなじみの白ネギは、青い部分を捨てる方も多いとか。
え〜〜~っ??
捨てちゃうの〜〜?
いやいや、ねぎの青い部分は、おいしくてとっても使い勝手が良くて、栄養豊富!
ねぎの青い部分、ほとんどはおいしく食べられるし、調理方法はたくさんあります。
青い部分が食べられないのは、ある特別なネギだけ。
ネギの分類も調理のコツもレシピも保存法も栄養も、詳しくお話しします!
ネギの青い部分をおいしく食べるために知っておきたいこと
ネギっていろんな種類がある! 白ネギと青ネギの違いは?
ネギって、いろんな種類があるじゃないですか?
種類によって白いところ・青いところの、長さや太さが違うでしょ?
まず、これをはっきりさせましょう!
ものすごくザックリ言うと、白いところが短いのが青ネギ(葉ネギ、九条群)、白いところが長いのが白ネギ(根深ねぎ)です。
青ネギは、全体的に細めで白い部分が短いのが特徴です。
薬味など生で食べることが多いですよね。
白ネギは、全体的に太めで白い部分が長いのが特徴です。
これが白ねぎ代表の下仁田ネギ。
白い部分が太く長いのが特徴で、すき焼きなどで主に白い部分を加熱して食べるのが一般的です。
そして白ネギは加賀群と千住群の2群に分かれます。
- 【加賀群】
- 白い部分が太い
- 夏に成長し冬は休眠する
- 北海道や東北など寒い地域で多く栽培される
- 【千住群】
- 夏だけではなく冬にも成長する
- 関東地方を中心に栽培される
千住群のネギは、形状は加賀群と青ネギ(九条群)の中間というイメージ。
食べ方も、加賀群のネギと九条群のネギのいいとこ取りなんです。
青い部分を薬味にもできるし、白い部分を煮て食べてもおいしい!
市販されている白ネギは、ほとんどがこの千住群の品種です。だから、スーパーなどにある白い部分が太いネギは、ほとんどが千住群のねぎなんですよ。
群の名称 | 主な食べ方 | 主な栽培地 | 代表的な品種など | |
---|---|---|---|---|
白ネギ | 加賀群 | 白い部分を加熱 | 寒冷地 | 下仁田ネギ 加賀ネギ |
千住群 | 全体 生・加熱とも可 | 関東地方 | 千住赤柄(せんじゅあかがら)など | |
青ネギ | 九条群 | 全体 生・加熱とも可 | 西日本 | 九条ネギ 越津ネギ |
ネギの青い部分は、どんなネギでも食べられるの?
結論から言うと、青ネギはもちろん、白ネギも青い部分を食べることができます。
青いところが食べられないのは、西洋ネギの仲間で、ポロネギとかリーキと呼ばれるものだけです。
このねぎの青いところは、肉を煮るときにいっしょに入れ、臭み取りなどに使うのが良いです。
加賀群のネギの青い部分はやや硬く、粘りや香りも強いので、食べにくいかもしれません。
でも下仁田ネギなどの加賀群のネギの青い部分も、加熱調理すれば、もちろん食べられるんです。
お鍋に入れても、炒めてもおいしいです。
千住群のネギや青ネギは、もちろん、生でも加熱でも、青いところもとってもおいしいです。
意外! ねぎの青い部分の食べ方は地方によって違う!
ネギの青い部分を捨ててしまう人は関西の人が多いとか。
ネギは品種によって産地が分かれているんですね。
温暖な気候の西日本では青ネギが、寒冷な北日本では加賀群のネギが、その中間の関東地域では両者の中間の千住群のネギが、多く作られています。
なので、西日本の人は白ネギを見た時、見慣れた青ネギに比べ青い部分が硬くて太いから、これは食べられないと思ってしまう。
おっちょこちょいじゃね?
さらに、中部地方の愛知県津島市越津町の特産品には、越津ねぎというねぎがあります。
これが越津ねぎ。
この越津ねぎは九条群に分類されますが、特性としては白ネギと青ねぎの中間なんです。
だから、白ネギみたいに白いところをネギまやすき焼きにすることもできるし、青ねぎみたいに青いところを薬味にすることもできます。
とっても便利な良い子でしょう?
このように、ほとんどのネギは青いところも白いところも全部おいしく食べられます。
ではまとめます。
- 日本のネギの分類
- 【青ネギ(葉ネギ、九条群)】
- 白い部分が短い
- 【白ネギ(根深ねぎ、長ねぎ)】
- 白い部分が長く太い
- 加賀群と千住群に分かれる
- 加賀群のネギは白い部分がより太く、千住群は加賀群と青ネギの中間
- 【ネギの青い部分の使い方】
- 西洋ネギ(リーキ)の青い部分は肉の臭み取りなどに使う
- 加賀群のネギの青い部分は加熱調理に向く
- 千住群や九条群のネギの青い部分は生でも加熱でもおいしい
ネギの青い部分をモリモリ食べるレシピ
では、ネギの青い部分をおいしく食べるためのレシピをご紹介していきます。
最後にご紹介した「ねぎだけのつまみ」は生で食べるので、青ネギか千住群のネギ、つまり細めのねぎが向いています。
他のレシピは白ネギでも青ネギでも、どちらの青い部分でも使えます。
どのレシピでも、加賀群のネギ(下仁田ネギなど白いところが長く太いねぎ)で作る場合は、若干細めに切ったり加熱時間を少し長くしてください。
様子をみながら加減してみてくださいね。
ネギと厚揚げのお椀
斜め切りにした大量のネギを厚揚げといっしょに煮るだけ。
あっという間にできるんですが、ホッとする味。
ワンサカ入れたネギもあっという間に食べられます。
私は一人の時のお昼ご飯にして、よく食べてます。
本当に幸せになれちゃうんですよ。
焼きアジのネギソースかけ
3枚に下ろしたアジに片栗粉をまぶしてフライパンで焼き、さっと炒めたネギをのせるだけ。
カリッカリに焼いたアジと、ちょっと苦味があるけど甘〜いネギ。
相性抜群です。
これでもかという量のネギをのせても、もっと多くてもいいなと思うくらいなんです。
ネギの青い部分と豚肉の塩炒め
ネギの青いところを大量に消費できます。
がっつり主菜になるし、お酒にもぴったりですよ。
しらすとネギの青い部分のパスタ
しょうがとしらすとネギが本当によく合って、いくらでも食べられます!
休日のランチにぜひどうぞ!!
ネギの青い部分とツナの卵焼き
「もう1品」という時に、とっても便利なレシピ。
フライパンで卵焼きをきれいに作る方法もご紹介しています。
ネギの青い部分とおからパウダーのチヂミ
チヂミにしてもおいしいです。
おからパウダーというおからの粉末で作ってみました。
糖質制限にも小麦アレルギー対応にもOKなチヂミです。
もちろん小麦粉でもできますよ。
おからパウダーでチヂミ・3ステップでカリッサクッでは、ニラのレシピを掲載していますが、ネギの青いところでも作れます。
ニラをネギにかえるだけです。
ねぎだらけの卵焼き
刻んだネギの青い部分さえあれば、もうできたも同然の料理です。
なのに、テーブルに出すと、結構見栄えがいいんです。
味もなんか懐かしいような、「家庭の味」って料理なので、ぜひ作ってくださいね。
ネギの青い部分としらすのふりかけ
ネギとしらすとしょうがとごま。
材料も少なくて、本当に簡単に作れるのに、おいしくていろいろ使えます。
お茶漬けも最高!
パスタもいけます!
しらすをカリッカリにするのがおいしさの秘密ですよ。
ネギだけのつまみ
この料理、レシピなんていりません。
ほんと、なんていうか、ネギの小口切りにごま油と醤油と七味をかけたら美味しいんだよって、ただそれだけです。
ごめんなさいっ!!
ネギの青い部分の保存法
- 冷蔵 用途に合わせて切ってタッパーへ
- 冷凍 小口切りで1回分ずつラップし保存袋に
ネギの青い部分は、比較的いたみやすいんですよね。
野菜用の保存袋に入れて野菜室に入れておいても、色が悪くなったりクテッとしてきたりします。
だから私、もう、買ってきたら、すぐ切るんです。
用途が決まってなかったら、小口切りにしてタッパーに入れ、事あるごとにためらわずに使うのが消費のコツだと思います。
冷凍するという手もあります。
冷凍するなら、小口切にして、1回分ずつラップに包んで保存袋に入れるのがオススメです。
これを保存袋に入れます。
私は、お味噌汁の青みにすることが多いので、その1回分。
10人家族?
お味噌汁を温める時に入れます。
冷凍したものは、さっと火を通す調理法が向いていると思います。
もう一つ、保存法ではないですが、買ってきたその日に大量消費できるメニューを作ると処理が楽ですよね。
ネギの青い部分の栄養と効能・その驚異のパワーとは?
ネギに含まれている栄養も、白い部分と青い部分で違いがあるようですね。
ネギの辛味や匂いの成分は硫化アリル。
これは白い部分に多く含まれていて、食欲増進や体温を高める薬効があります。
一方、青い部分にはカルシウムやビタミン類が豊富です。
そして、それだけではありません!!
最近の研究で、ネギの青い部分にある、ドロッとした粘液に含まれる成分が、免疫系を活性化させることが実験で証明されています。
平成27年度特産農産物セミナー「ネギの免疫活性化作用」(農業・食品産業技術総合研究機構、野菜茶業研究所、野菜病害虫・品質研究領域 野菜品質・機能性研究グループ 上田浩史)によれば、こんな実験をしたみたいなんです。
根深ねぎの青い部分を原料にネギ抽出物を製造し、それをカプセルに封入し、30歳〜74歳までの健康な36名に4週間摂ってもらい、その前後で血液検査をして、NK細胞の変化をみました。
NK細胞とは、ナチュラル・キラー細胞とも言われ、がん細胞やウィルス感染細胞を攻撃する役割を持つものなんです。
そんで悪玉をやっつけるなんてカッコいい!
そうしたら、なんと、ネギ抽出物を摂った人には、摂っていない人に比べて、明らかにNK細胞の活性化が認められたのです。
ネギの青い部分を1日5本、2日間、加熱調理して食べるという実験でも、やはりNK細胞の活性化が認められているんですよ。
2日間だけでも効果が見られるなんて、びっくり!!
これまで根深ネギの産地で大量に破棄されていた青い部分からお宝が発見されたので、この実験を行なった農研機構は「ネギ抽出物を添加した機能性食品の開発」を今後の目標にしているらしいです!!(「」は上記の「ネギの免疫活性化作用」より引用)。
みなさん、風邪ひきかけたと思ったら、ネギの青いとこですよ。
なんて素敵!!
ネギの青いとこ、愛してると伝えたい!!
ネギのレシピ、まだまだ、たくさんご紹介しております!
ネギの大量消費ならおまかせ・最高にうまいレシピ19選!では、ネギの白い部分のムッチャおいしいレシピもご紹介!
ぜひ、のぞいてみてくださいね。
突然ですが、ねぎといえば、しょうがです!
ねぎに負けないくらい身体に良い生姜を使ったお料理のレシピを、
新生姜を天ぷらで味わい尽くす!いろいろ食べ比べレシピでご紹介しております。
こんな風に、野菜たっぷりの献立を立てるのは、とっても簡単!
詳しくは、野菜たっぷりの献立は実は簡単!すぐ実行できる立て方のコツとレシピへ。
最後までおつきあい頂き、ありがとうございました。
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